一般社団法人玉島青年会議所 2025年度 理事長所信

 

 

はじめに~

 玉島青年会議所が誕生し、69年となりました。これまで、様々な困難や災害を乗り越え、この玉島・浅口・船穂地域を明るく豊かにするために活動してまいりました。現在に至るまで、時代の流れに即した運動を展開し、その運動は多くの先輩たちが「夢」を持ち、このまちの人々に「希望」を与えてきたものでした。

 また、玉島青年会議所は、その運動を展開するために、会員が一つの事業を成功させるために一致団結し、汗をかき、「修練、奉仕、友情」のJC三信条と言われる、メンバー内での自己啓発の場、一人ひとりがまちのリーダーとして人を成長させ影響力の強いリーダーへと成長していく場、そして一緒に活動した者たちが心の底から意見を言いあえる場となりました。本当の仲間となっていく、大変素晴らしい組織へと進化してまいりました。

 この、素晴らしい組織を作り上げた、先輩諸兄の皆様の歴史を振り返りながら、この地域に必要な事を考え、新たな可能性に本気で挑戦してまいります。

会員拡大からの団結~

 青年会議所の会員をなぜ拡大しなければいけないか問われた時に、地域とメンバー自身のためだと答えます。青年会議所の活動は、金銭的利益を求めず、地域の未来を考える多種多様な業種のメンバーが揃い、青年のエネルギーを燃やす必要があります。それぞれ入会理由は異なりますが、同志となれば目指すところは青年会議所の理念である、明るい豊かな社会の実現になります。10人よりも100人と、人の数が多くなればなるほど地域に注がれる力は増大し、青年会議所が展開する事業の厚みが増すことで地域存続の未来へと繋げていくことができると確信しています。

 また自分とは異なった角度から物事を考えられる人と出会い、展開する運動や、日々の活動の中で苦楽を共に過ごすことで新たな友情が芽生えます。多様な価値観の仲間と同じ目的のために本気で意見をぶつけあい理解しあうことで自身の向上へ繋がり、社業や私生活においても良い影響が現れます。多くのメンバーで運動を行うことは、私たちの活動にはメリットでしかありません。メリットを得られるように積極的に会員拡大をしなければなりません。

組織の在り方~

 青年会議所の本質は、地域の魅力を掘り起こして行動していくことだと私は考えます。しかしそのような運動が円滑に進むには、組織の根幹である運営が滞っていてはうまくいきません。メンバー相互の情報共有や伝達を迅速に行い、無駄を省いた柔軟な組織運営が重要になります。建設的な会議を目指し、良い意見を吸い上げることで素晴らしい事業を展開していく必要があります。

AIなどのデジタル技術が日々進化しデータ分析や分析結果に基づく予測を自動化することが可能となる昨今、瞬く間に進歩する時代に乗り遅れる事なく、常にアンテナを張り続け、そこから学び、必要なものを取り入れていくことが大切です。

 また、広報活動にも力を入れていくべきだと考えます。私も30歳で入会するまでこの組織が、日々どのようなことをしているのか、まったく知りませんでした。多くの人に青年会議所が社会課題の解決する運動を知ってもらい、地域に必要な団体と認識していただけるように、ホームページやSNSといったツールを使い、頻繁に発信していきます。

役職に求められる職務を全うするのは、簡単な様で大変難しいことです。一人ひとりが当事者意識を持ち、誰かがやるから、やってくれるからではなく互いに助け合っていくことで達成できるはずです。

地域をつなぐまちづくり~

 近年、玉島青年会議所では地域活性化の波及効果を高めるために、様々な企業や団体、行政などと協力しまちづくりに取り組んでいます。そして、玉島青年会議所には多種多様な職業に従事するメンバーが在籍しているという強みに加え、長年にわたり築き上げてきたブランド力があります。我々が先頭に立ち、この強みを最大限に活用し、市民、行政、他団体などの各分野で活躍されている人たちと協働し、玉島が誇るものにフォーカスすることで地域の活力が底上げされ、明るく豊かな玉島を実現します。

 また、持続的なまちの発展には、地域に住み暮らす人々のまちづくりに対する当時者意識を醸成することも重要な使命と捉えています。一時的な取り組みだけで終わるのではなく、持続可能なまちづくりの基盤を築くことで、未来につなぐ誇りある運動を展開します。

創立70周年に向かって~

 玉島青年会議所は、来年度創立70周年を迎えます。これまでの歴史と地域に感謝し、私たちの活動を未来へ繋げていくための、記念式典が開催されます。しかし人口減少や不景気といった状況から会員不足が加速し、活気が失われていくことが懸念されています。地域への活動を通じて自己成長していくことと、会員拡大によって組織全体の人数を増やすことで、活気溢れる組織作りを進めていくことに注力します。

 日頃の活動に加え、メンバー全員が本気で取り組んでいくことで素晴らしい70周年を迎えられると確信しています。

団結

 人間は1人では生きていけない生き物です。多くの人と団結していくことで成長していきます。まずは真摯な情熱を結集し、社会貢献することを目的に組織された青年会議所メンバー内での更なる団結を目指していきます。明るい豊かな社会の実現という明確な目標を共有し、コミュニケーションの機会を増やしていくことでそれぞれが協力してサポートし合える体制が整います。そして共に連携できる地域や関係団体との団結も重要視するべきです。連携することでアイデアや人員や財源といった不足している部分をお互いに補い合うことが可能になり、さらに磨き上げられた事業展開が期待できます。他者を尊重し、感謝して一年団結していきます。